パン・ギムン氏 韓国大統領選立候補に前向き姿勢

パン・ギムン氏 韓国大統領選立候補に前向き姿勢
国連の事務総長を10年間務め、先月退任したパン・ギムン(潘基文)氏は12日、韓国に帰国し、「この分裂した国を一つにまとめ、再び一流国家にするために努力する覚悟だ」として、ことし行われる大統領選挙への立候補に前向きな姿勢を示しました。
国連の事務総長を2期10年にわたって務めたパン・ギムン氏は、先月末に退任し、12日、ニューヨークから韓国のインチョン(仁川)空港に到着しました。

パン氏は、韓国の世論調査で、次の大統領にふさわしい人物として上位に挙げられており、空港のロビーでは、支持者たちが「帰国を歓迎します」とか、「正しい世の中を作ってください」などと書かれた横断幕を掲げて出迎えました。

帰国したパン氏は、大勢集まった報道陣を前に、「私たちはこれ以上、時間を浪費できない。必要なのは政治が変わることだ」と強調しました。そのうえで、「この分裂した国を一つにまとめ、再び一流国家にするために努力する覚悟だ」と述べ、ことし12月から前倒しされる可能性がある大統領選挙への立候補に前向きな姿勢を示しました。

パン氏をめぐっては、与党から分裂して今月24日に結成される予定の保守系の新党が、大統領候補として擁立する構えを見せている一方で、最大野党は、「立候補すれば、政争に関わることになってイメージが失墜する」とけん制するなど、パン氏の今後の動向に関心が集まっています。

慰安婦問題の合意 完全な内容ではないと認識

パン・ギムン氏は、報道陣から、慰安婦問題をめぐる日本と韓国のおととし12月の合意をどう評価しているかと質問されたのに対し、合意の直後には国連事務総長として「歓迎する」という立場を示したことを説明しました。

その一方で、「完璧な合意は、慰安婦だった女性たちの恨みを晴らすことができる水準でなければならないと考えている」と述べて、合意は完全な内容ではなかったという認識も示しました。これは、韓国内で最近、合意に対する批判が強く、大統領選挙での争点の一つになる可能性があることを意識した発言と見られます。

また、プサンにある日本総領事館前に少女像が設置された問題について、パン氏は「日本政府からさまざまな異議があることを知っている。こうした問題は近視眼的に見るのではなく、未来志向的に、過去の直視を土台にして合意されるべきだ」と述べ、少女像を撤去すべきかどうかには踏み込ませんでした。