トランプ政権発足まで10日 閣僚人事の審議始まる

トランプ政権発足まで10日 閣僚人事の審議始まる
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アメリカのトランプ次期政権の発足まであと10日となる中、次期政権の閣僚人事を審議する議会の公聴会が始まり、司法長官に指名されたセッションズ上院議員は、トランプ氏が選挙戦で訴えたイスラム教徒の入国禁止の措置は実行しない考えを示しました。
トランプ次期大統領は次期政権の閣僚人事をほぼ終え、今月20日の政権発足に向けて速やかに人事を承認するよう議会に求めています。

これを受けて10日、次期司法長官に指名されたセッションズ上院議員の承認を審議する公聴会が議会上院の司法委員会で始まりました。この中でセッションズ氏は移民対策について、「あまりにも多くの移民が不法に入国している。現在の移民制度は機能しておらず、抜本的に変えなければいけない」と述べ、対策強化の必要性を訴えました。

一方で、トランプ氏が選挙戦で訴えたイスラム教徒の入国禁止については「支持しない」と強調したうえで、「トランプ氏も今はイスラム教徒ではなく、テロが起きた国から来る人々を対象に審査の強化を訴えている」と説明しました。

セッションズ氏はかつて差別的な発言をした疑いが指摘されたほか、強硬な移民対策や同性婚に批判的な保守派で知られています。このため公聴会では、民主党の複数の議員がセッションズ氏の起用に懸念を示し、傍聴席からは抗議する叫び声が上がって審議が時折中断を余儀なくされる場面もありました。

トランプ氏の閣僚人事を審議する公聴会は今後、連日開かれる予定ですが、セッションズ氏をはじめ一部の人事に民主党の議員が難色を示していることから、承認手続きが難航することも予想されます。

セッションズ氏とは

ジェフ・セッションズ氏は南部アラバマ州選出の上院議員で70歳。大統領選挙では上院議員の中で最も早くトランプ氏への支持を表明しました。

強硬な移民対策を主張し、トランプ氏の移民政策にも大きな影響を及ぼしたと言われていて、トランプ氏が掲げるメキシコとの国境の壁建設を強く支持しています。また、同性婚や人工妊娠中絶、それに銃規制には批判的な保守派と言われています。

セッションズ氏はアラバマ州で検事を務めたあと、1986年に連邦判事に指名されましたが、議会上院で開かれた指名承認の公聴会で、黒人への差別的な発言を行った疑いなどが指摘され上院で承認されませんでした。

今回の司法長官の起用をめぐっても、黒人の市民団体「全米黒人地位向上協会」や人種差別を告発する市民団体「南部貧困法律センター」などは、セッションズ氏の起用に反対し、抗議運動を行っています。
また、指名承認を審議する議会上院でも、セッションズ氏の移民政策などの強硬保守的な立場に懸念を示す民主党議員がいることから、議会は共和党が多数が占めているものの、承認手続きが難航する可能性も指摘されています。