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10月5日のニュース

原発避難訴訟 原告と東電双方が控訴

東京電力福島第一原子力発電所の事故で千葉県に避難した人たちが起こした集団訴訟で、千葉地方裁判所は東京電力に対し賠償するよう命じましたが、国の責任が認められなかったことを不服として5日、原告の一部が東京高等裁判所に控訴しました。一方、東京電力も控訴しました。
原発事故で千葉県に避難した45人が精神的な苦痛を受けたとして国と東京電力に総額28億円余りの慰謝料などを求めた裁判で、千葉地方裁判所は先月、ふるさとでの生活が失われたことに対する慰謝料などを認め、東京電力に対し原告のうち42人に総額3億7600万円余りを賠償するよう命じる判決を言い渡しました。

一方、国の責任については「原発の敷地を越える高さの津波が起きる可能性を予測できたが、対策を講じても事故は避けられなかった可能性がある」として認めませんでした。

この判決について、原告のうち32人は国の責任が認められなかったことなどを不服として5日、東京高等裁判所に控訴しました。

原告側弁護団の事務局長を務める滝沢信弁護士は「津波を予見できたのに対策をしなくていいという判決に納得できない。立証が十分でないと指摘された部分があるので、きめ細かく立証していきたい」と話しました。

一方、東京電力も判決を不服として5日に控訴しました。

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