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10月28日のニュース

原発井戸の高濃度セシウム 大雨で流入か

東京電力福島第一原子力発電所の「サブドレン」と呼ばれる井戸の地下水から、高濃度の放射性セシウムが検出された問題で、その2日後には濃度が急激に下がっていたことが分かりました。
東京電力は、大雨で放射性セシウムが一時的に運ばれたとみていますが、根本的な対策は難しいとしています。

福島第一原発では、建屋の周囲にある「サブドレン」と呼ばれる井戸のうちの2か所で、今月22日に採取した地下水から放射性セシウムが、それぞれ1リットル当たり42万8000ベクレルと45万8000ベクレルのこれまでで最も高い濃度で検出されました。ところが、その僅か2日後には、片方の濃度はおよそ80分の1の5200ベクレル、もう一方はおよそ1000分の1の470ベクレルにまで急激に下がり、その後は大きな変動は見られないということです。
これらの井戸は、汚染が激しい別の井戸と地下でつながっていて、東京電力は、今月繰り返し降った大雨で放射性セシウムが流れ込んだあと、地下水と共に流れ出したため、濃度が激しく上下したとみています。
しかし、汚染源とみられる井戸は周囲の放射線量が極めて高く、除染などができないため、根本的な対策は難しく、今後も雨が降るたびに放射性セシウムが流れ出すおそれがあるとしています。
東京電力は現在、2つの井戸からの地下水のくみ上げを停止していて、再開するかどうかは今後、検討するとしています。

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