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9月1日のニュース

中間貯蔵施設 今後の課題は

福島県が建設を受け入れる考えを示したものの、中間貯蔵施設についてはさまざまな課題が残されています。

【用地の交渉は】
環境省によりますと、およそ16平方キロメートルの建設用地の地権者は、双葉町と大熊町で少なくとも2000人に上るとみられています。
今後環境省では各地に避難しているすべての地権者の所在を確認し、説明会を開いたうえで、土地の買い取りや地権者に所有権を残したまま利用する「地上権」の取得に向けて個別に交渉することにしています。
一方、政府は土地の買い取りについては原発事故の影響で土地の価格が下がっているため、事故前と同じ金額は支払えないとしています。
また具体的な買い取りの価格や地上権の取得に伴う補償額は、今後示されることになっていますが、個別の交渉がまとまるには相当の時間がかかるとみられています。
政府は用地が確保できたところから施設の建設を始めたいとしていますが、来年1月に予定している土などの搬入開始が実現できるか不透明な状況です。

【除染した土壌の搬入は】
福島県内の除染で出た土などは最大で東京ドーム18杯分に当たる2200万立方メートルに上ると推計されています。
除染で出た土などは、造成中のものも含め合わせておよそ900か所の仮置き場で一時的に保管されていて、政府は復旧や復興を進めるために速やかに中間貯蔵施設に搬入を始めたいとしています。
一方、環境省の検討会は土などの搬入を3年間で完了させる場合、10トントラックが1日当たり2000台必要になると試算していて、車両や運転手を十分に確保して短期間で搬入できるかが課題となります。
また、輸送ルート周辺の騒音や大気への影響、それに除染した土などからの放射線の対策も課題です。
環境省は人口が集中する地区や小中学校などの周辺をできるかぎり輸送ルートから外すとともに、土などを専用の容器に入れて運ぶなどして、沿道の住民の被ばく線量を年間で1ミリシーベルトを超えないようにするとしていて、今後、より具体的な輸送計画を策定することにしています。

【まだ決まらない最終処分】
政府は中間貯蔵施設で保管する除染で出た土などについて、保管を始めてから30年以内に福島県外で最終処分を完了するとしていて、その内容を法律で定めることにしています。
一方、最終処分については、建設の受け入れが決まったあとに具体的な調査を進めるとしていて、現段階で処分の方法や処分場の候補地を選ぶ基準、それに今後のスケジュールなどは決まっていません。
双葉町と大熊町の住民などを対象に行った説明会では、「中間貯蔵施設がそのまま最終処分場になるのではないか」という懸念の声が相次いでいます。
政府では保管する土などの一部を資源として再生利用することなども検討していて、こうした検討を踏まえ、今後政府が最終処分に向けた具体策を早期に示すことができるかが課題となります。

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