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9月1日のニュース

中間貯蔵施設 知事が受け入れ伝える

福島県内の除染で出た土などを保管するために、政府が東京電力福島第一原発周辺の双葉町と大熊町に建設を計画している中間貯蔵施設について、福島県の佐藤知事は石原環境大臣と根本復興大臣と会談し、建設を受け入れる考えを伝えました。

政府は福島県内の除染で出た土などを保管するため、福島第一原発の周辺の双葉町と大熊町のおよそ16平方キロメートルの敷地を整備して中間貯蔵施設を建設する計画です。
これについて佐藤知事は1日午前、福島市内で双葉町の伊澤町長、大熊町の渡辺町長と共に石原環境大臣と根本復興大臣と会談しました。
この中で佐藤知事は、「中間貯蔵施設は地元に大変大きな負担を強いるものだが、一日も早い環境回復を図るため建設受け入れを容認する苦渋の決断をした」と述べ、施設の建設を受け入れる考えを伝えました。
そのうえで、建設受け入れと土などの搬入の受け入れの判断は別だとする認識を改めて示したうえで、30年以内に県外で土などの最終処分を完了することを早急に法律で定めることなどを求めました。
佐藤知事と両町長は1日午後に総理大臣官邸を訪れて安倍総理大臣と会談し、地元としての要望を改めて説明したうえで、建設の受け入れを直接伝えることにしています。

【佐藤知事「苦渋の決断」】
会談のあと福島県の佐藤知事は記者団に対し「私にとってはまさに苦渋のうえにも苦渋の決断という思いだ。国には被災地の立場になってすべての物事を考えてもらいたい」と述べました。

【2町長「復興・地域支援に支援を」】
会談のあと、福島県双葉町の伊澤史朗町長は「知事の判断については重く受け止めている。国には地権者への丁寧な説明をしてもらいたい。双葉町は復興するまでの間、相当に長い年月がかかるので、国には引き続き全面的な支援をお願いしたい」と話していました。
また、大熊町の渡辺利綱町長は「これからがスタートだ。事業を進めていくうえでは地権者に丁寧な説明をしてもらいたい。双葉地方の復興にはさまざまな課題が山積しているので、地域振興策など支援を進めてもらいたい」と話していました。

【町の住民たちは】
中間貯蔵施設の建設受け入れについて、福島県いわき市の仮設住宅で暮らす大熊町の住民からは、さまざまな声が聞かれました。
自宅が施設の候補地にある57歳の女性は「放射性物質で汚染されたものをほかの場所で受け入れるのは難しいと思うので、復興を進めるためには受け入れはやむをえないと思うが、今後の住宅や生活の再建を国にはしっかり考えてほしい」と話していました。
同じく自宅が施設の候補地にある80歳の男性は「ここまで議論が進めば受け入れも仕方ないと思うが、地権者に対してもっとしっかり説明をしてほしかった」と話していました。
また施設の候補地の近くに自宅がある77歳の女性は「自宅の土地が補償の対象にならないので今後の生活再建に対して経済的な不安があります。根本的に気持ちは反対ですが、施設の必要性も分かるので、賛成と反対が半分半分の複雑な気持ちです」と話していました。

【環境相「大変重い決断に深く感謝」】
会談のあと石原環境大臣は記者団に対し「福島県と双葉町、大熊町には大変重い決断をしていただき、心から深く感謝申し上げたい。国としてこれから全力を挙げて対応していきたい」と述べました。

【復興相「復興に最大限の努力」】
根本復興大臣は福島県の佐藤知事らと会談したあと記者団に対し「知事と両町長から大変重い決断をいただいた。福島の復興なくして日本の再生はない。これから国、県などがスクラムを組んで最大限の努力を尽くしていきたい」と述べました。

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