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5月2日のニュース

専門家 凍土壁の詳細な影響予測求める

  • 1号機
  • 4号機

東京電力福島第一原子力発電所の汚染水対策として計画されている、建屋の周りの地盤を凍らせる「凍土壁」の計画について、原子力規制委員会の専門家会合のメンバーは、凍土壁を建設することで地盤の強さがどう変わり、どの程度沈下するかといった影響の予測をさらに詳しく示すよう求めました。
福島第一原発で汚染水が増える原因となっている地下水の流入を防ぐため、国と東京電力は1号機から4号機を囲む形で地盤を凍らせる「凍土壁」を計画しています。
これについて、原子力規制委員会の専門家会合が2日に開かれ、凍土壁の建設が地盤に与える影響が議論されました。
ゼネコンの担当者は、凍土壁が出来て地下水の出入りがなくなった場合、予想される地盤の沈み込みは1センチ程度で、十分な安全性があると説明しました。
これに対して専門家からは、凍土壁を建設することで地盤の強さがどう変わり、どの程度建屋が沈み込んだり傾いたりするかや、凍土壁がうまくできなかった場合どのような影響が出るか、最新のデータによる予測をさらに詳しく示すよう求めました。
また、建屋にたまっている汚染水が漏れ出さないよう、凍土壁の内側の地下水の水位は建屋の汚染水の水位より高く保つ計画で、水位の管理や監視のしかたにも具体的な説明を求めました。
国と東京電力は来月、凍土壁の建設を始める計画を示していますが、原子力規制委員会の認可が必要で、今後の議論が注目されます。

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