東京電力 福島第一原発事故 関連ニュース

9月18日のニュース

汚染水問題でシラス漁開始延期

東京電力福島第一原子力発電所の汚染水問題を受けて、地元の福島県いわき市の漁協は、今月初めに始める予定だった試験的な漁について、沖合で行う底引き網漁は今月下旬の開始を目指す一方で、沿岸で行うシラス漁は少なくとも来年春まで開始を見送る方針を決めました。
原発事故のあと漁が自粛されていた、いわき市沖の海域では、今月初めに試験的な漁を始める予定でしたが、汚染水問題を受けて取りやめていました。
これを受けて18日、いわき市では地元の漁業者ら40人が集まり、漁の開始について議論しました。
会議では、いわき市沖の海域で今月2回にわたって行われた魚介類の検査の結果、ほとんどで放射性物質は検出されず、検出されても極めて低い値だったことが報告されました。
このため、安全性に問題はないとして、沖合での底引き網漁は今月26日の開始を目指す方針を決めました。
一方、沿岸で行うシラス漁については、汚染水対策が進まないなかで消費者の理解を得るのは難しいとして、少なくとも次の漁期となる、来年春まで開始を見送る方針を決めました。
試験的な漁を巡っては、県北部の相馬市沖でも今月26日から来月中旬にかけて漁を再開する方針です。
いわき市漁協の矢吹正一組合長は、「汚染水問題にはことばで言い表せないくらいの怒りを感じている。高いハードルがあるのは分かっているが、漁業は捨てないという思いが消費者に分かってもらえるよう頑張ってやっていきたい」と話しました。

9月18日のニュース一覧