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8月24日のニュース

汚染水漏れのタンク 試験で沈み込む

  • 汚染水貯蔵タンク
  • 4号機

福島第一原子力発電所で、タンクから汚染水が漏れ出し、海に流出したおそれがある問題で、水漏れが起きたタンクは、水をためる試験の際、地盤に20センチほど沈み込んでいたことが、東京電力の調べで分かりました。
東京電力は、その際にタンクに変形や傷が生じた可能性があるとして、今回の水漏れと関連があるか調べています。
福島第一原発では今月、4号機の山側にあるタンクから高濃度の放射性物質を含む汚染水300トン余りが漏れ、海につながる側溝を通じて原発の専用港の外の海に流出したおそれが出ています。
東京電力が、原因を調べるなかで過去の試験の状況などを確認したところ、水漏れが起きたタンクは、おととし7月に敷地内の別の場所で水をためる試験を行った際、重みで基礎の部分が地盤に20センチほど沈み込んでいたことが分かったということです。
東京電力は、その際にタンクに変形や傷が生じた可能性があるとして、今回の水漏れと関連があるか調べています。
東京電力は当時、元請けの企業から、その後の点検で問題がなかったという報告を受けたため、タンクを一度解体したあと、今回の場所に移して設置して使っていたとしています。
同じように試験の際に地盤に基礎が沈み込み、一度解体したあと別の場所で使われているタンクは、このほかに2つあり、現在も汚染水をためているということで、これまでの点検で水漏れは見つかっていませんが、中の汚染水を25日から移送することにしています。
東京電力によりますと、なぜこの3つのタンクの場所で基礎が地盤に沈み込んだのか、詳しく分かっていないということです。
今回の水漏れを巡っては、タンクを囲むせきから雨水を排出する弁をふだんから開いていたことなど、運用方法の課題が明らかになっていますが、タンクの健全性の確認にも課題が見つかり、汚染水の管理態勢が改めて問われています。

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