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8月22日のニュース

汚染水問題で試験的な漁を中断

  • 汚染水貯蔵タンク

東京電力福島第一原子力発電所で汚染水が海に流出している問題を受け、地元の漁協は、福島県北部の沖合で去年6月から続けられてきた試験的な漁を中断することを正式に決めました。
原発事故のあと福島県の沖合では漁の自粛が続いていますが、地元の相馬双葉漁協は去年6月から、福島県北部の沖合でタコやコウナゴなどの一部の魚種に限った試験的な漁を続けてきました。
これについて22日、相馬市で、地元の漁業関係者らが出席し、今後の漁の方針を決める会合が開かれました。
会合では冒頭、東京電力の担当者が、福島第一原発で汚染水が地下から海に流出している問題や新たにタンクからおよそ300トンの水漏れが明らかになった問題について陳謝しました。
その後、漁業関係者が今後の試験的な漁の方針について議論し、来月1日から予定していた「底引き漁」など、試験的な漁を一時、中断する方針を正式に決めました。
試験的な漁が福島第一原発でのトラブルで中断されるのは初めてで、再開時期については、9月中を含め、状況を見ながら検討を続けることにしています。
相馬双葉漁協の佐藤弘行組合長は「これまで、放射性物質の量が、国の基準を上回っているものはないが、現状では、消費者の理解を得ることは難しいので、延期はしかたない」と話しています。

【「もはや東電の説明を信用することはできない」】
22日の会合では、汚染水対策における東京電力側の説明に対し、漁業者から、「もはや東電の説明を信用することはできない」などという批判の声が相次ぎました。
このうち漁業者の1人は、「原発事故から2年余りが経過し、福島の魚を食べようと思ってくれる人が、ようやく出てきたところに、この騒ぎとなった。もやは東電の説明を信用することはできない。大臣など、国のトップに、風評被害がいつまで続くのか、説明してもらいたい」と述べました。
これに対し、会合に参加していた経済産業省資源エネルギー庁の担当者は、「事業者任せでは、対応しきれない状況になっているという認識は持っている。専門家の意見を聞きながら、国として、しっかりと対応し、対応のしかたについて丁寧に説明していきたい」と答えました。
また、東電側が、汚染される前の地下水を山側でくみ上げて海に流す『地下水バイパス計画』について、理解を求めると、漁業者たちからは、賛成する声があった一方で、「国や東電の対策は、いつも後手後手に回っている」などと、批判する意見も相次いで出されました。

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