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4月9日のニュース

汚染水1万トン 綱渡りの対応

  • 汚染水貯蔵タンク

東京電力福島第一原子力発電所で、水漏れが確認された地下の貯水槽から汚染水を移送していた先の貯水槽でも水漏れが起きていることが分かり、東京電力は、2つの貯水槽にあるおよそ1万トンの汚染水を別のタンクに移す検討を始めました。
しかし、タンクの容量に余裕はなく綱渡りの対応が続いており、抜本的な解決策を見いだせない厳しい状況となっています。
新たに水漏れが見つかったのは、最初に水漏れが確認された2号貯水槽から汚染水を移送していた先の西隣にある1号貯水槽です。
東京電力によりますと、9日午前、1号貯水槽の水漏れを検知するための穴の中から、前の日よりも200倍以上高い塩素濃度が検出され、その後の調べで1cc当たり1万ベクレルの放射性物質が検出されました。
この場所は、3重の遮水シートの内側から2番目と3番目の間で、今のところシートの外側の地盤付近では塩素濃度に変化はありませんが、東京電力は水漏れが起きていると断定しました。
相次ぐ水漏れについて東京電力は、構造上の問題などから貯水槽の上の方から漏れている可能性を挙げて、上部に水が達しないよう水位を80%以下に管理しながら使うと説明していました。
しかし、今回の水漏れは貯水槽の水位が55%の段階で見つかっており、東京電力は、「別の原因が考えられる」として、2つの貯水槽にあるおよそ1万トンの汚染水を別のタンクに移す検討を始めました。
東京電力によりますと、貯水槽以外に汚染水を保管できる可能性のあるタンクは、合わせて2万9000トン分あるとしていますが、このうちの多くは、毎日発生する汚染水を処理したあとの水をためるタンクなどで、東京電力は「できるだけ使いたくない」としており、保管場所は余裕のない状況となっています。
貯水槽の信頼性は大きく揺らいでいますが、東京電力は、ほかに有効な手だてがないとして、1号と2号の貯水槽からの移送を優先し、ほかの5つの貯水槽については、監視をしながら当面、使わざるをえないとしています。
ただ、東京電力が可能性を挙げたタンクについても、貯水槽からの距離の問題などで必ず使えるとは限らず、原因を特定できないなか綱渡りの対応が続いており、抜本的な解決策を見いだせない厳しい状況となっています。

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