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4月6日のニュース

汚染汚泥のかさ減らす施設完成

原発事故で出た放射性物質を含んだ汚泥が、処分できないまま、福島県などの施設に大量にたまっている問題を受け、汚泥を乾燥させて5分の1程度までかさを減らすことができる施設が、全国で初めて福島市に完成しました。
福島県や周辺の県では、中間貯蔵施設などの建設が進まないため、放射性物質を含んだ汚泥などが下水処理施設の外に運び出せずに大量にたまっていて、その量は福島県だけで6万8000トン余りに上っています。
このため環境省は、福島市の下水処理施設の一角に、汚泥のかさを減らすことができる施設を全国で初めて設置し、6日、落成式が行われました。
式では、福島市の瀬戸孝則市長が「施設は放射能災害を解決するための第一歩だ」と述べ、完成を祝いました。
この施設は、汚泥を450度の高温で熱して水分を蒸発させることで、体積を5分の1程度に減らすことができるということで、環境省が、施設内にたまった汚泥などを1日30トンのペースで処理していくことにしています。
しかし、汚泥を運び出す先の中間貯蔵施設や最終処分場は建設の見通しが立っていません。
視察に訪れた石原環境大臣は、記者団に対し「中間貯蔵施設を一日でも早く造れるよう、スピード感を持って取り組んでいく」と述べました。

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