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9月6日のニュース

東電TV会議 1か月分公開へ

原発事故直後の現場と本店との生々しいやりとりなどを記録した、テレビ会議の映像について、東京電力は現在の5日分の公開だけでは、期間が短く不十分だなどと批判が出ていることから、事故から1か月分まで公開範囲を広げる方針を固めました。
東京電力のテレビ会議の映像は、先月6日から報道関係者に限って閲覧の形で公開され、次々に水素爆発する事態に動揺する現場や、事故対応に介入してきた官邸とのやりとりに困惑する東京電力の幹部の姿など、当時の生々しい場面が確認できました。
事故対応の検証に欠かせない貴重な資料ですが、公開されたのは事故発生当日の去年3月11日から5日分の合わせて150時間分に限られ、録画も録音も認められておらず、専門家や報道関係者が「制限された公開では、事故対応の検証は十分できない」などと批判し、全面公開を求めていました。
これを受けて公開の在り方を検討していた東京電力は、公開する対象期間を事故から去年4月11日までの1か月分に広げる方針を固めました。
この期間には、冷却できなくなった使用済み燃料プールへの注水手段の確保に手間取り、再び危機感が高まった場面や、比較的低いレベルの汚染水を十分な事前連絡なしに海に放出し、海外から批判を浴びた問題などが含まれています。
しかし、東京電力は、今回も報道関係者などが求めていた全面公開は行わず、社員のプライバシーを守るため、これまでと同じように一部の映像や音声を加工する方針だということで、公開範囲や公開の方法を巡って改めて議論になりそうです。

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