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7月13日のニュース

4号機 近く試験的に燃料取り出しへ

東京電力は、福島第一原子力発電所で最も多くの燃料が保管されている4号機のプールで、試験的に使用前の燃料を取り出す際の安全対策をまとめました。
この対策を、国の原子力安全・保安院が「妥当」と評価し、東京電力は近く燃料を取り出す方針です。
福島第一原発では、最も多い1535体の燃料が保管されている4号機の使用済み燃料プールで、廃炉の作業に向けて、燃料を運び出す手順などを確認するため、試験的に使用前の燃料2体を取り出すことになっています。
作業では、燃料を1体ずつ、クレーンを使ってプールからつり上げたあと、原子炉建屋の5階に当たる場所で、臨界を防ぐ専用の容器に入れてから、地上まで別のクレーンで下ろし、トラックで「共用プール」という施設に輸送します。
燃料を取り出す際には、強い放射線を出す使用済み核燃料を誤ってつり上げないために、水中カメラで撮影したり、線量を測定したりするとともに、輸送容器が落下しないよう、4本のワイヤーを用いるなど、安全対策をとるとしています。
この安全対策について、原子力安全・保安院は12日、「妥当」と評価しました。
東京電力は近く燃料を取り出す方針ですが、詳しい日時は「核物質の防護」のため、事前に公表できないとしています。
4号機のプールでは、事故のあと、一時、冷却に海水を使っていたことから、東京電力は、核燃料を閉じ込めている金属製の容器が破損していないか確認することにしています。
4号機では来年中に燃料の取り出しが本格的に始まる予定ですが、水素爆発が起きた原子炉建屋やプールの健全性が懸念されています。

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