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3月26日のニュース

汚染水また流出 ストロンチウムも

  • 汚染水貯蔵タンク

東京電力福島第一原子力発電所で、タンクの配管から、高い濃度の放射性ストロンチウムを含む汚染水が漏れて、およそ80リットルが海に流れ出たとみられていて、東京電力の管理態勢が厳しく問われています。
26日午前8時半ごろ、福島第一原発で放射性セシウムなどを取り除いたあとの汚染水をためるタンクの配管から水が漏れているのを作業員が見つけました。
ポンプを止めたところ、水漏れはおよそ20分後に止まりましたが、配管のつなぎ目から汚染水120トンが漏れ出し、このうち80リットルが配管の真下にある排水溝を通じて海に流れ出たとみられています。
この汚染水には高い濃度の放射性ストロンチウムが含まれており、東京電力が放水口付近の海水に含まれる放射性物質を調べたところ、1立方センチメートル当たり0.25ベクレルのベータ線を出す核種が測定され、高い濃度の放射性ストロンチウムが海に流れ出たとしています。
また配管がある排水溝の周りには、配管やタンクからの水漏れに備え、「せき」の設置が進められていましたが、一部でまだ完成しておらず、この部分から排水溝に流れ出たとみられています。
福島第一原発では、去年12月にも、汚染水の処理装置で放射性ストロンチウムを含む汚染水が海に流れ出したとみられるほか、政府が冷温停止状態を宣言したあとも配管やポンプからの水漏れが相次いでいて、東京電力の汚染水の管理態勢が厳しく問われています。

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