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2月13日のニュース

2号機の温度上昇 温度計が故障か

東京電力福島第一原子力発電所2号機で、原子炉の一部の温度計の値が上昇している問題で、東京電力が調べたところ、温度計の電気抵抗の値が通常とは異なっていることが分かり、東京電力は温度計の中の配線の一部が断線して故障している可能性が高いという見方を示しました。
福島第一原発2号機では、原子炉の底にある温度計の1つの値が上昇して、12日午後、冷温停止状態を維持できているか判断する保安上の目安の温度、80度を初めて超え、13日正午には94.9度まで上がりました。
一方で、同じ高さにある別の2つの温度計の値が33度前後まで下がるなど、ほかの温度計は低下傾向を示していることから、東京電力は故障したのではないかとみて電気を流して温度計の状態を調べました。
その結果、温度計の電気抵抗が通常とは異なり、およそ1.7倍と大きくなっていることが分かり、東京電力は、温度計の中の配線の一部が断線した場合にこうした現象が起きるとして、故障した可能性が高いという見方を示しました。
東京電力は、さらに別の方法で断線していないか調べたうえで、この温度計が故障していることを最終的に判断することにしています。
また、ほかの温度計が示している値から原子炉は十分冷やされているとして冷温停止状態は維持できているとしていますが、当面は、現在の原子炉の注水量を維持して、慎重に監視を続けることにしています。
原子炉の温度計の一つの値が90度を超えたことについて、原子炉の解析に詳しい工ネルギー総合工学研究所原子力工学センターの内藤正則部長は「温度計の故障はありうるが、溶けた燃料のがれきが崩れたことによって水の流れ方が変わって十分冷やせない場所が出てきた可能性や、上から水をシャワー状に注水している水の出口にものが詰まり、水のかかり方が変わった可能性など100%否定できないことがまだある。このため、温度計の故障だと判断してもその数値を無視せず、ずっと監視を続けることが重要だ」と指摘しています。
そのうえで「温度計は中に入って交換することもできず、信頼性は長期的に見ると高くない。『冷温停止状態』の判断は、この温度計の数値が基準になっているが、ほかの計器類の数値など、判断基準となる指標を別にも作っておく必要があるのではないか」と話しています。

また、原子炉の設備や構造に詳しい法政大学の宮野廣客員教授は「原発の温度計は異なる2つの金属に流れる電圧の変化から温度を測る構造になっているが、原子炉容器の壁に溶接されている温度計の先端が高温にさらされて外れたり、中に水が入ったりすると金属の絶縁体が劣化し、故障する可能性がある」と指摘しています。
そのうえで「他の温度計がすべて下がっていることを考えると、局所的に1か所だけ温度が高くなるのは考えにくく、この温度計が故障したと考えるのは妥当だと思う」と話しています。
その一方で、「ただし、想定を超えることはいくらでもあるので、実際に温度が上がっているという可能性を考えておくことも重要だ。常に温度を監視しながら注水量を増やしながら水をかけて冷却することが必要だ」と話しています。
また、「今ある温度計が故障してなくなる事態も想定して事前に配管や貫通部を使うなど外から温度を測る別の方法を考えておく必要がある」と指摘しています。

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