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12月26日のニュース

10m超の津波試算も対策取らず

東京電力は3年前、福島第一原子力発電所で10メートルを超える津波のおそれがあるとする試算をしながら、今回の事故が起きるまで具体的な対策を取っていませんでした。
政府の事故調査・検証委員会が26日に公表した中間報告は、東京電力内部の検討の詳細を明らかにしています。
この試算は、平成20年に東京電力が行ったもので、明治三陸地震と同様の規模の地震が福島県沖で発生したと想定すると、福島第一原発周辺では津波の高さが最大10メートルを超えるとしています。
中間報告によりますと、この試算結果は平成20年6月、当時、本店で原発の安全対策を担当していた武藤栄前副社長と吉田昌郎前福島第一原発所長に報告されました。
また7月には、2人に対して津波を防ぐため新たな防潮堤を建設する場合、数百億円規模の費用とおよそ4年かかることが説明されたということです。
この試算について武藤前副社長と吉田前所長は、根拠が十分でない仮定の試算だとして、実際にはこうした津波は来ないと考え、当面は想定を変えない方針を決めたということです。
また同じ平成20年に東京電力は、平安時代に東北地方沿岸を襲った「貞観津波」を基にした試算で福島第一原発に最大9.2メートルの津波が来るおそれがあるとの結果を得て、社内で検討、調査が行われていました。
これらの試算は原子力安全・保安院にも説明されましたが、津波の想定や具体的な対策の見直しにはつながらなかったということです。
こうした経緯について中間報告は「津波対策を見直す契機があったものの、見過ごされ、結果的に事故を防ぐことができなかった」として「具体的な津波対策を講じておくことが望まれた」と指摘しています。

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