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12月16日のニュース

除染 国のガイドラインを説明

原発事故による放射性物質の除染について、効果的な作業手順や除染で出た土の保管方法などをまとめた国のガイドラインが、16日、福島県の各自治体に説明されました。
このガイドラインは環境省が、自治体や市民に向けに作ったもので、放射線量の測定方法や除染の方法、除染で出た土の収集と運搬、それに保管方法などを詳しく説明しています。
16日は、環境省の担当者が福島市を訪れ、福島県の各自治体の除染の担当者およそ140人にガイドラインの内容を説明しました。
自治体の担当者からは、除染前に放射線量を測る際の測定の範囲と頻度や、道路を除染する場合の高圧洗浄機を使う方法と表面を削り取る方法の使い分けなど、技術的な質問が相次いだということです。
環境省は、来週は東北地方や関東地方の県を対象に仙台市などで説明会を開くことにしています。
説明を担当した環境省除染チームの根木桂三次長補佐は、「技術的な質問が多く寄せられ、現場の担当者の皆さんの思いが伝わってきた。今後、除染のモデル事業などで得られたデータや市町村の意見も参考にしながら、ガイドラインを改良したい」と話していました。
福島市の担当者は、「ガイドラインが示され、除染の基準が統一されたのはよいと思うが、今後、各自治体で除染を進める際に効果的な除染ができるかが課題だと思う。また、ガイドラインに除染にかかる費用について明記されていない点が不安だ」と話していました。
また、福島県喜多方市の担当者は「きょうの説明会の内容は膨大だった。ガイドラインの内容なども踏まえながら、今後、除染を実施する必要があるかどうかも含めて、検討していきたい」と話していました。

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