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12月15日のニュース

廃炉作業 40年を3段階で

経済産業省と東京電力が取りまとめた新たな工程表では、最長で40年間に及ぶ廃炉作業を3つの段階に分けています。
まず、来年度からの3年間の第1期では、使用済み燃料プールから燃料を取り出す作業が中心になりますが、同時にメルトダウンした原子炉の燃料を取り出すための準備作業として格納容器で水漏れの場所の調査を始めます。
続く4年後から10年目までの第2期では、格納容器の修理を行うとともに、強い放射線を遮るために格納容器を水で満たしたうえで原子炉内にカメラを入れて燃料のある位置や周辺の被害の状況を確認します。
格納容器を修理して水で満たす作業は、同じくメルトダウンが起きた1979年のアメリカ・スリーマイル島原発の事故でも例がなく第2期の最大の難関です。
そして10年後以降、すべての作業を終える40年後までを第3期と位置づけ、原子炉内や格納容器に溶け落ちた燃料の取り出しを実際に始めます。
遠隔操作のロボットを使って燃料を取り出しますが、高い放射線量の下、しかも狭い場所で緻密な作業が必要になります。
工程表では、作業の進み具合に応じて計画を柔軟に見直す方針も示されていますが、国と東京電力には、廃炉作業の着実な実現に向け責任あるかじ取りが求められています。

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