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12月12日のニュース

本格的な除染は来年3月から

放射線量が高い福島県の警戒区域と計画的避難区域の除染について、環境省は、道路や水道といったインフラの設備については来年1月末から始めるものの、住宅や農地などの本格的な除染は、3月末からにずれこむという見通しを明らかにしました。
放射線量が高い福島県の警戒区域と計画的避難区域は、来年1月に施行される特別措置法で、国が直接、除染を行うことになっていて、これに先駆けて、効果的な除染方法を探るためのモデル事業が進められています。
環境省は、こうした地域の除染を、来年1月以降に開始するとしてきましたが、11日、開かれた検討会で、道路や水道、電気といったインフラの設備の除染は1月末から始めるものの、住宅や農地などの地域全体の本格的な除染は3月末からになるという見通しを明らかにしました。
理由について、環境省は、住宅や農地は避難している住民などの許可を得るのに時間がかかるうえ、除染で出た土などの仮置き場の確保が難航していることを挙げています。
また、年間の被ばく線量が20ミリシーベルトを大きく超えるような、特に放射線量の高い地域の除染は、除染の方法や作業員の安全管理について、新たなモデル事業で検証したうえで進めるとしています。
法律では、警戒区域などは、特に放射線量の高い地域を除いて、平成26年3月末までに、除染した土の仮置き場への移動を終えることを目指すとしていて、作業のスピードアップが課題になります。

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