東京電力 福島第一原発事故 関連ニュース

11月17日のニュース

2・3号機の手順書も公開

東京電力が公表をごく一部にとどめていた福島第一原子力発電所の事故時に使用する手順書について、国の原子力安全・保安院は、1号機に続き2号機と3号機についても公開しました。
2号機と3号機でも、電源が長時間復旧しない事態を想定しておらず、深刻な事故への備えの甘さが浮き彫りになりました。
事故時の手順書を巡っては、衆議院の特別委員会が原因の究明に必要だとして提出を求めましたが、東京電力が知的財産の保護やテロ対策を理由に、ほとんどを黒く塗りつぶして公表し、原子力安全・保安院が、法律に基づき原本を提出させています。
原子力安全・保安院が公開した2号機と3号機の手順書では、およそ180ページにわたり、原子炉への注水や圧力を下げるための「ベント」など事故時の対応が詳しく書かれています。
1号機より新しいタイプの2号機と3号機では、原子炉を冷やす装置がより長く動いていましたが、手順書では、1号機と同様にすべての電源が長時間復旧しない事態を想定しておらず、深刻な事故への備えの甘さが浮き彫りになりました。
また2号機と3号機でも、地震のあとには手順書に従った対応が取れていたものの、津波以降は、対応のほとんどが取れなかったということです。
原子力安全・保安院の古金谷敏之室長は「専門家の意見を聞きながら手順書の中身を精査し、事故調査に生かしたい」と話しています。

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