東京電力 福島第一原発事故 関連ニュース

10月17日のニュース

計画的避難区域見直し検討へ

国と東京電力は福島第一原子力発電所の事故の収束に向けた工程表で、原子炉の冷温停止状態を目指すステップ2の達成時期について、当初の予定の来年1月を前倒しして「年内」を目標とすることを初めて明記しました。
国は「ステップ2」の達成後としていた警戒区域と計画的避難区域の範囲の見直しについてもこれに合わせて前倒しできるかどうか検討することにしています。
国と東京電力は、福島第一原発の事故収束に向けた工程表について、月に一度の見直しを行い、17日、新たな内容を公表しました。
それによりますと、1号機から3号機の原子炉周辺の温度が、いずれも100度を下回ったことに加えて、新たに原発から放出される放射性物質の量も最新の調査で1時間当たりおよそ1億ベクレルと推定され、事故当初に比べて800万分の1まで減ったと評価しています。
これは、先月に比べて半分程度に減っていて、原発の敷地境界で新たに加わる被ばく線量も年間で最大0.2ミリシーベルトと評価しています。
こうしたことを踏まえて、国と東京電力は、工程表でこれまで来年1月までとしていたステップ2の達成時期を前倒しして、「年内」を目指すことを初めて明記しました。
国は「ステップ2」の達成後としていた警戒区域と計画的避難区域の範囲の見直しについても、これに合わせて前倒しできるかどうか検討することにしています。
ただ、警戒区域と計画的避難区域は国が除染を行うことになっていますが、除染の開始時期や方法など具体的な計画はまだ示されていないなど多くの課題が残されています。
これについて、内閣府の園田政務官は「まずは年内にステップ2を終了できるよう全力を尽くしたい。警戒区域と計画的避難区域の見直しについては、ステップ2の進展具合を見ながら検討していくことになると思う」と述べました。
工程表の見直しでステップ2の達成時期が年内に前倒しされたことについて、原子力工学が専門で東京工業大学の二ノ方壽教授は「原子炉を冷やすシステムが順調に稼動していることは評価できるが、安定的な冷却のためには原子炉や格納容器に溶け落ちた燃料が、どのように分布しているか、もっと精度を上げたシミュレーションをして把握する必要がある」と指摘しています。
そのうえで、「今回の事故では、原子炉を冷やす機能が失われるとともに格納容器による閉じ込める機能が失われたことが被害が広がった原因なので、格納容器の損傷が疑われる部分を石膏で固めるなど放射性物質の漏洩を防ぐことが大切だ」と話しています。
さらに、警戒区域や計画的避難区域の見直しについては、「住民の方々が安心して帰れるためには汚染地域の放射線量をさらに詳しく測定することが重要で、そのうえで、どこを重点的に除染するかや除染に伴って出てくる廃棄物をどこに保管して処分するかなど具体的な計画や方法を国として、一刻も早く示すべきだ」と指摘しています。

10月17日のニュース一覧