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10月3日のニュース

津波試算 対策には生かされず

東京電力福島第一原子力発電所で設計段階の想定を大幅に超える津波が来るおそれがあるという試算結果を震災直前に国に報告していた問題で、その際に国に提出された資料が公開されました。
福島第一原発に8.4メートルから10.2メートルの津波が来ると試算されていましたが、対策については、ことし4月以降に検討するなどと書かれていて、結果として対策が間に合いませんでした。
福島第一原発では設計段階の想定の5.7メートルを超える10メートル以上の津波が来るおそれがあるという試算が、3年前に行われていましたが、東京電力が、経済産業省の原子力安全・保安院に報告したのは震災の4日前のことし3月7日になってからでした。
このときに東京電力が原子力安全・保安院に提出した資料が、NHKの情報公開請求で明らかになりました。
公表された資料には、いずれも「取り扱い注意」、「お打ち合わせ用」と記され、このうち津波の試算を記した資料には、1896年の明治三陸地震をモデルに同様の地震が福島県沖合で起きた場合、福島第一原発の1号機から6号機まで8.4メートルから10.2メートルの津波が来ると試算されています。
また、今後の予定を記した資料には、ことし4月中旬から発電所の津波対策を検討し、来年10月に学会の津波評価の手法が改定されるのに合わせて発電所の津波評価や対策について適切に対応すると書かれていました。
これについて、東京電力の松本純一本部長代理は「3月7日の時点では、こうした津波がどのくらいの確率で来るのかは分からず、試算は研究段階のもので早急な対応が必要だったとは考えていなかった」と話しています。
一方、原子力安全・保安院の森山善範原子力災害対策監は「3年前に試算が行われてから公開の場で専門家も含めて議論して津波対策を進めるべきだったと思う。結果的にそうならなかったことは大変残念だ」と話しています。

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