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8月30日のニュース

東電 本格賠償の支払い基準を発表

東京電力は、福島第一原子力発電所の事故の賠償について、政府などの指示で避難した人が負担した交通費の補償として、原則として1回の移動につき1人5000円を支払うなどとした、新たな基準を発表し、来月12日から本格的な賠償に向けた手続きを始めることにしています。
東京電力は、原発事故の賠償について、今月5日に国の審査会がまとめた中間指針に基づいて、30日、新たな基準を発表しました。
それによりますと、今回の基準は、3月11日の事故発生から今月31日までに発生した損害を対象としています。
具体的な支払額は、政府などの指示で避難を余儀なくされた際に、交通費を負担した場合は、県内での移動は原則として1回につき1人5000円、宿泊費を負担した場合は原則実費で1人1泊当たり8000円を上限とし、実際に使った金額が基準を超える場合は、事情を確認したうえで支払い額を決めるとしています。
また、避難した人の精神的な損害には月額10万円などを支払うほか、避難によるけがや病気の医療費についても実費を支払うとしています。
このほか、避難によって仕事ができなくなった人には、事故以前の収入と現在の収入の差額などを支払うとしています。
これらについて東京電力は、これまでの仮払いの手続きを来月11日に終了したうえで、来月12日からは必要な書類を発送して、早ければ10月上旬にも支払いを始める方針です。
一方、農家や漁業者、それに中小企業の損害や風評被害については、仮払いでは請求額の2分の1をめどに支払いを行ってきましたが、本払いでは、上限を設けずに、過去の売り上げや今回の損害を証明する書類を調べたうえで、全額を支払うことにしています。
この農家などに対する賠償の手続きについては、来月中をめどに必要な書類を発送するとしています。
東京電力は、今回の新たな基準による賠償総額の見通しについては明らかにしませんでしたが、今後、政府の「原子力損害賠償支援機構」の支援を受けて、賠償を本格的に進めることになります。
記者会見した廣瀬直己常務は、「一生懸命、賠償の責務を果たしたいので、国の支援をいただきながら、迅速公正な賠償をしていきたい」と述べました。
一方、東京電力は、補償の手続きや相談に当たる社員らを、これまでの5倍になる6500人程度まで増やして、「原子力補償相談室」電話番号0120-926-404で、相談に対応することにしています。

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