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8月17日のニュース

放射性物質の放出減へ 新たな対策

国と東京電力は、福島第一原子力発電所から外へ放出される放射性物質を減らすため、原子炉が入った格納容器の中にたまっている汚染された気体を直接吸い出して放射性物質を取り除くという、新たな対策を目指すことになりました。
福島第一原発では、原子炉が入っている格納容器のつなぎ目などに、爆発で隙間ができたとみられ、放射性物質は、事故直後に比べると大幅に減ったものの、1時間当たり10億ベクレル程度という量が今も外に出続けているとみられています。
このため、国と東京電力は、原発から放出される放射性物質を減らすため、1号機で進めている、建物全体をカバーで覆う対策に加え、格納容器の中にたまっている汚染された気体から放射性物質を取り除くという、新たな対策を目指すことになりました。
具体的には、格納容器の中から既存の配管を通じて気体を直接吸い出したうえで、フィルターを使ってセシウムなどの放射性物質を取り除く計画です。
国と東京電力は、収束作業をまとめた工程表の中で、来年1月までに放射性物質の放出を大幅に減らすことを目標としています。
経済産業省の原子力安全・保安院は、放射性物質の放出量の抑制には複数の対策が必要だとしていて、今後、技術的な課題が具体的に解決した段階で、東京電力の計画の実施に向け検討を始めるとしています。

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