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8月16日のニュース

燃料プール 腐食対策を実施へ

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東京電力福島第一原子力発電所では、事故直後に海水が放水された使用済み燃料プールの設備が塩分で腐食するおそれが出てきたことから、東京電力は、塩分を取り除く装置を新たに設置することを決め、今週末にも4号機に設置することになりました。
福島第一原発の1号機から4号機までの使用済み燃料プールは、今月10日までにいずれも循環型の冷却システムの運転が始まり、プールの水温は安定した傾向にあります。
しかし、2号機から4号機の燃料プールでは、事故直後の3月に海水が放水されたことから循環する水に今も塩分が残っていて、ステンレス製の配管やプールの壁などが腐食するおそれがあります。
このため東京電力は、2号機から4号機までのプールの冷却システムに新たに塩分を取り除く装置を設置することを決めました。
この装置は、トラック5台の荷台の上で特殊な膜や電気を使って塩分を取り除く構造で、まず、今週末にも最も多くの核燃料が入っている4号機に設置し、2か月間で塩分の濃度を25分の1に減らす計画です。
塩分除去装置は、2号機と3号機でも順次設置するほか、2号機から4号機ではプールの冷却システムを循環する水から放射性物質を取り除くためにゼオライトという鉱物を使った新たな装置も設置しました。
原子炉については、塩分を取り除く装置が汚染水の浄化設備にすでに設置されていて、東京電力は燃料プールについても塩分対策を取ることで、核燃料を取り出すまでの長期間、安定して運用させたいとしています。

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