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8月12日のニュース

自主避難者ら東電に賠償請求

東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、避難区域以外の地域から自主的に避難した住民らが「自主的な避難でも賠償すべきだ」と訴えて、東京電力に合わせておよそ12億円の賠償を求める請求書を提出しました。
福島第一原発の事故を巡っては、国が指定した避難区域以外からも自主的に避難する人が相次いでいますが、国の審査会が今月5日に公表した中間指針では、自主的な避難者は賠償の対象には盛り込まれず、議論を続けることになりました。
12日は、福島県や茨城県などから自主的に避難した住民のほか、今後、避難を検討している住民411世帯が「自主的な避難でも賠償すべきだ」と訴えて、合わせておよそ12億円の賠償を求める請求書を東京電力に提出しました。
請求書を受け取った東京電力の担当者は、「審査会の議論を踏まえて対応したい」と答えていました。
住民たちを支援している市民団体によりますと、今回、請求書を提出した人の中には家の中でも放射線量が1時間当たり1マイクロシーベルトを超えているのに経済的な事情で避難できない人も多いということで、今後の避難にかかる費用を賠償するよう求めています。
妻を島根県に避難させた福島市の藤本典嗣さん(40)は「妻が今後出産することも考えて放射線を浴びるのはよくないと思いました。東京電力は私たちのことも考えてほしい」と訴えていました。

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