東京電力福島第一原子力発電所では、汚染水の浄化設備がポンプのトラブルから、7日も一時運転を停止するなど不安定な状態が続いていることから、経済産業省の原子力安全・保安院は、東京電力に対し、原因究明に向けた計画書を提出するよう指示しました。
福島第一原発では、7日午前8時すぎに汚染水の浄化設備のうち、フランス製の装置で汚染水に処理用の薬剤を流し込むポンプが停止したうえに予備のポンプも動かず、浄化設備全体の運転が停止しました。
東京電力では、薬剤の粘りけが強いためにポンプに負荷がかかって停止したものとみて、薬剤を流す力を調整したうえで午後3時半すぎに運転を再開しましたが、予備のポンプが動かなかった理由は分かっていません。
さらに、フランス製の装置が停止する1時間前にはアメリカ製の装置で一部のポンプが停止していて、いまだに復旧のメドが立っていないことから、今後、浄化設備全体の処理能力が低下するおそれもあるということです。
この浄化設備を巡っては、今月4日にもフランス製の装置の別のポンプが動かなくなるなどトラブルが相次いでいるため、経済産業省の原子力安全・保安院は、東京電力に対し、トラブルの原因究明に向けた計画書を提出することなどを口頭で指示しました。
浄化設備停止で計画書提出を指示
8月7日22時35分更新