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7月20日のニュース

ステップ2 リスク継続課題に

  • 1号機
  • 3号機

政府と東京電力は、19日、福島第一原子力発電所の事故の収束に向けた、新たな工程表を公表しました。
今後半年後までのステップ2では、汚染水対策などに力を入れながら放射性物質の放出を抑えることを目標に掲げていますが、専門家は、トラブルで原子炉への注入が止まると、2日半程度で核燃料が溶けて放射性物質が放出されるおそれがあるとして、リスクは続いていると指摘しています。
政府と東京電力が19日まとめた、福島第一原発の事故の収束に向けた新たな工程表によりますと、これまでの3か月間のステップ1では、原子炉で発生する熱を除去したうえで、格納容器に窒素を注入して「安定的な冷却」に到達したので、全体目標の「外部に放出する放射線量が着実に減少していること」を達成できたと評価しました。
また1号機から3号機の原子炉からは、今も放射性物質が放出され続けていますが、その量は、事故直後と比べると200万分の1程度に減ったとしています。
細野原発事故担当大臣は「放射性物質の放出が完全に抑え切れているとは思っていないが、大量には出ていない。さらに低減していくことが今後の課題と思っている」と述べました。
政府と東京電力は、今後、放射性物質の放出を抑えることを目標に掲げたステップ2を半年後までに達成させる計画で、汚染水を処理した水を原子炉に戻す「循環注水冷却」に力を入れるほか、原子炉を冷やすシステムを改善するなどして、100度以下にする「冷温停止」を実現するとしています。
これに対し、原子炉の解析に詳しいエネルギー総合工学研究所の内藤正則部長が試算した結果、福島第一原発1号機で、トラブルで原子炉への注入が止まると、1日半で、原子炉や格納容器にたまっている水は、核燃料が発する熱で蒸発してなくなり、さらに1日後には、核燃料の温度が2850度に達して溶け出し、放射性物質の放出が始まるとしています。
内藤部長は、「今、核燃料が持つエネルギーは事故直後の10分の1以下に落ちているが、熱はまだ残っていてリスクは続いている。国と東京電力は、こうしたリスクを示すとともに、今の対策で対応できるか地元住民に説明すべきだ」と話してます。

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