局地的に放射線量の高い地点があり、一部が「特定避難勧奨地点」に指定されている、福島県伊達市は、住宅地だけでなく、道路や山林も含めた市内全域で、今後、放射性物質を取り除く除染作業を行う方針を決めました。
東京電力福島第一原子力発電所から北西に50キロほどの福島県伊達市は、一部の地点で放射線量が高く、政府は先月30日、市内の113世帯を「特定避難勧奨地点」に指定し、避難の支援を決めました。
しかし、伊達市は、指定されなかった世帯も含めて住民が受ける放射線量をできるだけ低くしようと、市内の全域を対象に、放射性物質を取り除く除染作業を行う方針を決めました。
除染作業は住宅地や学校の周りだけでなく、道路や山林なども含めて行う予定だということです。
伊達市は、職員や専門家らで作るプロジェクトチームを発足させ、今後、具体的な除染の方法や作業の手順や開始時期を検討することにしています。
また、伊達市は当面、除染の費用を市で負担することにしていますが、最終的には東京電力や国に負担を求めていくとしています。
伊達市の仁志田昇司市長は「住民が住むところから優先的に行って、最終的には山林も含め除染していきたい。何年かかろうと、市内全域を除染して、安心して暮らせる伊達市を取り戻したい」と話していました。
伊達市 市内全域で除染作業へ
7月4日17時25分更新