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7月1日のニュース

浄化設備停止は作業員のミス

  • 汚染水貯蔵タンク

東京電力福島第一原子力発電所で30日、汚染水の浄化設備が自動的に停止したトラブルは、作業員がタンクの水位の設定を誤ったことが原因であることが分かりました。
このところ作業員のミスによるトラブルが相次いでいて、対応が急がれています。
福島第一原発の汚染水の浄化設備では、30日午後2時半ごろ、放射性物質を取り除くフランス製の装置で、処理後の水をためるタンクの水位が下がったことを示す警報が作動し、自動的に運転を停止しました。
浄化設備はおよそ5時間後に本格運転を再開しました。
東京電力が原因を調べたところ、作業員が、タンクの水位が30%になるよう設定する必要があったのに誤って3%に設定していたため、水位が急激に下がったことが分かりました。
汚染水を浄化して原子炉の冷却に使う循環注水冷却システムは、トラブルで停止するケースが相次いでいて、特に汚染水の浄化設備では、作業員のミスによるトラブルが続いています。
循環注水冷却システムを軌道に乗せるには浄化設備の稼働率を上げることが不可欠ですが、先月28日の時点では55%にとどまり、作業員のミスが稼働率の向上を阻んでいます。
このためミスの防止に向けた対応が急がれていて、東京電力は、マニュアルの改訂や充実を図りたいとしています。

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