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6月28日のニュース

循環注水設備 事前の点検せず

  • 1号機
  • 3号機

東京電力福島第一原子力発電所で、浄化した汚染水を原子炉の冷却に使う「循環注水冷却」が、27日、開始からわずか1時間半で停止しましたが、その後の調べで、事前に行う予定にしていた水漏れがないかを調べる点検をせずに注水していたことが分かり、東京電力の管理態勢が改めて問われています。
福島第一原発では、汚染水を増やさずに原子炉を冷却するため、27日午後4時すぎから、1号機から3号機の原子炉に浄化した汚染水を注入し、原子炉の安定的な冷却に向けて「循環注水冷却」をスタートさせました。
ところが、注水開始からわずか1時間半後の午後6時前に注水用の配管がつなぎ目のところで外れて水が漏れているのが見つかり、東京電力は、循環注水を停止しました。
循環注水を巡っては、浄化した汚染水を原子炉に戻すための配管が、総延長で4キロもあるため、配管の状態をどのようにチェックするか課題になっていました。
このため東京電力は、注水を始める前に配管の水漏れを点検することにしていましたが、27日は、予定していた点検をせずに、原子炉への注水を行っていたことが分かりました。
東京電力は「12日に行った点検で問題がなかったため点検しなかった」と理由を説明していますが、判断に誤りがなかったかなど詳しいいきさつを調べるとしています。
そのうえで、できるだけ早い時期の再開を目指すとしていますが、東京電力の管理態勢が改めて問われています。

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