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6月25日のニュース

循環冷却実施 工程予断許さず

東京電力福島第一原子力発電所では、依然として汚染水の浄化設備の本格運転の再開が遅れています。
事故の収束に向けた工程表では、来月17日までに汚染水を浄化して原子炉に注水し、安定的に冷却する「循環注水冷却」を行うとしていますが、計画どおり行えるかどうかは予断を許さない状況です。
福島第一原発では、原子炉への注水に伴って汚染水がたまり続けていて、来月5日ごろにはトレンチと呼ばれるトンネルからあふれ出すおそれがあるとみられています。
これに対し、これまでに行われた浄化設備の試験運転では、すでに4500トンの汚染水が処理されていて、24日からは処理した水の一部から塩分を取り除く作業が始まっています。
事故の収束に向けた工程表では、来月17日までに汚染水を処理して原子炉に注水する「循環注水冷却」を行い、原子炉の安定的な冷却を目指すとしています。
このため東京電力では、今月中から原子炉への注水を始めたいとしていて、浄化設備が安定して動けば汚染水の量を大幅に減らすことができると説明しています。
しかし、「循環注水冷却」のシステムはさまざまな設備が離れた場所に設置されているため、汚染水の経路が4キロに及び、原子炉に注水する前にすべての配管の接続箇所や、弁に水漏れがないかを確認する必要があるということです。
さらに、肝心の浄化設備も数日中に本格運転を再開したいとしていますが、トラブルやミスが相次いで、具体的にいつ再開するかは決まっておらず、「循環注水冷却」が計画どおり行えるかどうかは、予断を許さない状況です。

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