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6月24日のニュース

浄化設備“能力目標を達成”

本格運転の再開が遅れている東京電力福島第一原子力発電所の汚染水の浄化設備について、東京電力は、これまでの試験運転で放射性物質を取り除く能力が目標を達成したと発表しました。
今月中にも、処理したあとの汚染水を再び原子炉に注入し、安定的に原子炉を冷却するシステムの構築を目指したいとしています。
福島第一原発では、汚染水の浄化設備のうち、アメリカ製の「吸着塔」という装置で、弁の設定ミスから放射性セシウムを取り除く能力が落ちていたことが分かっています。
東京電力は、弁を点検し直したうえで、23日の夜、改めて処理後の水を分析した結果、アメリカ製とフランス製の2つの装置を合わせた全体では放射性物質の濃度が10万分の1に下がり、目標を達成したとしています。
しかし、アメリカ製の装置単体では放射性物質の濃度が依然として10分の1程度しか下がっていないことから、引き続き原因を調査するとしています。
また、これまでの試験運転ではおよそ2500トンの汚染水が処理されていますが、こうした処理後の汚染水から塩分を取り除く作業も24日から始まりました。
東京電力は、今月中にも塩分を取り除いたあとの水を再び原子炉に注入し、水を循環させながら安定的に原子炉を冷やすシステムの構築を目指したいとしています。
しかし、肝心の浄化設備にトラブルやミスが相次ぐなか、本格運転の再開には少なくともあと数日はかかる見通しです。

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