東京電力福島第一原子力発電所周辺の環境調査で、19日に2号機の取水口付近で採取した海水の放射性ヨウ素の濃度は、国の基準の11倍と前の日からやや低下しました。
東京電力によりますと、福島第一原発の2号機の取水口付近で19日に採取した海水から▽放射性のヨウ素131が、1cc当たり0.44ベクレル検出されました。
これは国の基準の11倍に当たる濃度で、前の日の14倍からやや低下しました。
ここは、作業用の縦穴から高濃度の汚染水が流れ込んでいるのが見つかり、基準の750万倍のヨウ素131が検出された場所で、4月に調査を始めて以来、濃度が最も低くなったのは、17日の8倍です。
先月、同じように汚染水が流れ出た3号機の取水口付近の海水の放射性物質の濃度は、▽セシウム134が国の基準の48倍と前の日からやや低下し、▽セシウム137は37倍と、ほぼ横ばいとなっています。
一方、福島第一原発の沿岸の4か所で行った海水の調査では、2か所で放射性セシウムが検出され、このうち1号機から4号機の放水口の南側およそ330メートル付近では、基準の1.05倍の濃度でした。
また、福島県の沖合3キロから8キロの5か所で行われた調査では、いずれも放射性物質は検出されませんでした。
東京電力は、「海水の放射性物質の濃度は、全体として、低下する傾向に変わりはなく、汚染水の新たな漏えいもないとみられる。
引き続き監視していきたい」としています。
2号機取水口 濃度やや低下
6月20日23時20分更新
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