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6月20日のニュース

2号機 原子炉建屋の扉を全開

東京電力福島第一原子力発電所の2号機では、原子炉建屋内の湿度が極めて高く、収束作業が進まないことから、東京電力は、建屋の外につながる扉の1つを19日夜に開放しました。
東京電力は、建屋内の気体を入れ替えるために20日午前5時に扉を全開にしましたが、扉の開放で放射性物質が放出されても、環境への影響はほとんどないとしています。
福島第一原発の2号機の原子炉建屋では、格納容器や使用済み燃料プールから出たとみられる水蒸気の影響で、湿度が99.9%と極めて高く、収束作業が進まない状態が続いています。
このため東京電力は、今月11日から建屋内で浄化装置を動かし、気体に含まれる放射性物質の濃度を下げる作業をしたうえで、19日夜9時前から外につながる西側の扉の1つを開放しました。
東京電力は周辺への影響をみるために扉は途中まで開けた状態を保ってきましたが、建屋内の気体を入れ替えるために20日午前5時に扉を全開にしました。
東京電力は、扉の開放で放射性物質が放出されても、環境への影響はほとんどなく、これまでのところ、原発周辺の放射線量も目立った変化はないとしています。
原子炉建屋の作業環境を整えるために扉を開けるのは、先月の1号機に次いで2基目です。
2号機では、湿度が下がりしだい作業員が建屋に入り、原子炉の水位を示す計器などの調整を行って、収束作業を進めることにしています。
2号機は、事故で爆発が起きたうえ、福島第一原発で最も多くの放射性物質を放出したとみられ、今後、原子炉の安定した冷却を目指すとともに、事故で起きたことの詳しい解明が求められます。

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