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6月5日のニュース

汚染水 施設地下への移送量を拡大

  • 汚染水貯蔵タンク
  • 2号機

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、高濃度の汚染水の移送先が満杯に近づいている問題で、東京電力は、移送先として使う施設の地下に、当初の予定よりもおよそ1500トン多く汚染水を入れることにしました。
東京電力では、汚染水が外部に漏れ出すのを3日程度遅らせることができるとして、4日夜から移送を始めました。
高濃度の汚染水は、福島第一原発の原子炉建屋やタービン建屋の地下などに合わせて10万5000トン以上たまっているとみられ、今も原子炉への注水によって、1日500トン余りのペースで増え続けており、その処理が大きな課題となっています。
このため、東京電力は、移送先の一つ、「集中廃棄物処理施設」の地下に、当初の予定よりもおよそ1500トン多く汚染水を入れられるように計画を変更し、4日、経済産業省の原子力安全・保安院から了解を得ました。
東京電力は、これによって高濃度の汚染水が外部に漏れ出すのを3日程度遅らせることができるとしていて、4日午後7時前から、2号機のタービン建屋の地下にたまっている汚染水の移送を1時間当たり12トンのペースで始めました。
福島第一原発の汚染水の処理について、東京電力は、15日に1日1200トンの高濃度の汚染水を浄化できる装置を稼働させることに加え、ことし8月中旬をめどに、敷地内の地下に1万トンの高濃度の汚染水をためることができるタンクを設置するとしています。
東京電力は、浄化装置が稼働しなかった場合、20日にもトレンチと呼ばれるトンネルの縦穴などから汚染水があふれるおそれがあるとして、浄化装置の確実な稼働に向け作業を急いでいます。

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