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1号機建屋 極めて高い放射線量

  • 1号機

核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」が起きたとみられる東京電力福島第一原子力発電所の1号機の原子炉建屋の中に、ロボットを入れて調査した結果、床と配管の隙間から湯気が上がり、その付近で1時間当たり4000ミリシーベルトという極めて高い値の放射線量が測定されたことが分かりました。
福島第一原発の1号機では、「メルトダウン」によって原子炉に穴が開き、さらに格納容器も損傷したとみられ、漏れ出した高濃度の汚染水が原子炉建屋の地下に大量にたまっています。
事故の収束に向けた工程表では、汚染水を配管を通じて外に出して冷やし、再び原子炉の中に入れるという循環型のシステムを構築する計画で、原子炉建屋内での本格的な準備作業が進められています。
このため、3日、無線で遠隔操作できるロボットを原子炉建屋に入れ、内部の状態の調査を行いました。
その結果、1階南東側の二重扉の付近で、床から配管が出ている隙間から湯気が立ち上っているのが確認されました。
また、この付近で、1時間当たり3000~4000ミリシーベルトという極めて高い値の放射線量が測定されたということです。
1号機の原子炉建屋では先月13日に1時間当たり2000ミリシーベルトという高い放射線量が測定されていましたが、今回の値は、これまで福島第一原発で測定された放射線量で最も高い値です。
東京電力は、原子炉建屋の地下の圧力抑制室にたまっている50度程度の水の湯気が漏れ出ているとみて、さらに分析を進めるとしています。
東京電力は、今のところ、高い放射線量が測定されたのはこの場所に限られているので、作業への影響は少ないとしていますが、放射線量が極めて高いため、今後の作業に支障がないか、検討を進めることにしています。

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