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汚染水10万トン余に 浄化急ぐ

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東京電力福島第一原子力発電所の事故で、原子炉を冷やすための注水などによって各施設にたまっている高濃度の放射性物質に汚染された水の量は、10万トン余りに上ることが分かりました。
今月15日に予定されている浄化装置が稼働しなかった場合、今月20日にも汚染水があふれるおそれがあるとして、東京電力は浄化装置の確実な稼働に向け作業を急いでいます。
福島第一原発では、メルトダウンが起きた原子炉に冷却のための注水を行っていて、1号機から4号機の施設では、高濃度の放射性物質に汚染された水が、原子炉建屋やタービン建屋の地下などに大量にたまり、作業を妨げています。
その量を調べたところ、1号機が1万6200トン、2号機が2万4600トン、3号機が2万8100トン、4号機が2万2900トン、それに汚染水の移送先の集中廃棄物処理施設に1万3300トンなど、合わせて10万5100トンに上ることが分かりました。
これらの汚染水に含まれる放射性物質の量は、72京ベクレルと推定されるということです。
東京電力はこれらの汚染水の処理計画を発表し、今月15日に1日1200トンの高濃度の汚染水の浄化装置を稼働させることに加え、ことし8月中旬をめどに敷地内の地下に1万トンの高濃度の汚染水をためることができるタンクを設置するとしています。
東京電力は、浄化装置が稼働しなかった場合、今月20日にもトレンチと呼ばれるトンネルの縦穴などから汚染水があふれるおそれがあるとして、浄化装置の確実な稼働に向け作業を急いでいます。
また、梅雨の大雨などで、量が増えるおそれがあるとして、汚染水の新たな保管場所の確保を進めるとしています。

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