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5月31日のニュース

汚染水の水位上昇 対応を検討

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東京電力福島第一原子力発電所では、降り続いた雨のため、施設にたまった放射性物質に汚染された水の水位が上昇し、東京電力は、今後の雨で汚染水が漏れ出さないよう雨水の流入対策や汚染水の新たな保管場所の確保など対応を検討しています。
福島第一原発では、原子炉建屋やタービン建屋の地下に高濃度の放射性物質に汚染された水が大量にたまり、作業を妨げています。
原子炉を冷やすための注水を続けていることに加え、31日朝まで降り続いた雨が、爆発で損傷した原子炉建屋などから流入し、施設にたまった汚染水の水位はさらに上昇しました。
東京電力によりますと、各施設の汚染水の水位の31日午前7時までの24時間の上昇幅は、1号機の原子炉建屋の地下が37.6センチ、汚染水が流出しないよう塞ぐ作業を行っている2号機のトレンチと呼ばれるトンネルの縦穴部分が8.6センチ、汚染水の移送を中断している3号機のタービン建屋の地下が5.6センチなどと、いずれも30日までの24時間を上回っています。
このうち、トレンチにたまった汚染水の水面から地上までの高さは、2号機で39.4センチ、3号機で29.4センチとなっています。
事故の収束に向けた工程表では、この汚染水を処理して再び原子炉の中に入れるという循環型の冷却システムを計画していますが、システムができるのは7月になる見込みです。
東京電力は、それまでの間、梅雨の大雨などで汚染水が漏れ出さないよう、雨水の流入対策や汚染水の新たな保管場所の確保など対応を検討しています。

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