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5月30日のニュース

原子炉冷却 風雨に備えて対策

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東京電力福島第一原子力発電所では、大雨や暴風に備えて電気設備が入っている建物の周りに土のうを積んだり、使用済み燃料プールへの注水に使う車両を高台に避難させたりして、原子炉の冷却などに影響が出ないよう対策をとっています。
福島地方気象台によりますと、台風2号から変わった温帯低気圧の影響で、福島第一原発の付近では局地的に雷を伴って激しい雨が降るおそれがあり、風も非常に強くなる見込みです。
大雨や暴風に備えて、東京電力は、電気設備が入っている建物や外部電源を引き込む鉄塔の周りに土のうを積んだり、建物の扉を密閉したりして原子炉などの冷却に影響が出ないよう対策をとりました。
使用済み燃料プールを冷やすための注水に使っている3台の特殊な車両は、風で倒れないよう数十メートルあるアームをたたみ、高台に避難させています。
燃料の貯蔵量が最も多い4号機の燃料プールでは、車両を移す前に注水量を増やし、今後、1週間程度は注水しなくても問題はないということです。
このほか風の影響を受けないよう、メガフロートと呼ばれる鋼鉄製の人工島を岸壁に固定したり、注水に使うホースをシートで覆ったりする対策をとったということです。
東京電力では、30日も、がれきの撤去や4号機の燃料プールの支えを補強する工事などを予定していますが、天候によっては、作業を中断することにしています。
一方、トレンチと呼ばれるトンネルの縦穴の部分や、2号機と3号機のタービン建屋では、たまっている汚染水の水位が上昇していることから、雨で水位がさらに上昇し、海や地下水に流れ出さないよう注意深く監視することにしています。

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