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5月24日のニュース

1号機非常用復水器 検証継続

福島第一原子力発電所1号機では、地震直後、非常用の冷却装置がどう機能したのか問題になっていますが、非常用復水器と呼ばれる冷却装置について、東京電力はデータの解析の結果、津波が到達したあとは操作を行っても実際には動かなかった可能性があり、引き続き検証するとしています。
東京電力は24日の記者会見で、福島第一原発1号機の非常用復水器と呼ばれる、すべての外部電源が遮断されても原子炉を冷やすことができる非常用の冷却装置の操作について説明しました。
運転記録で、非常用復水器は地震発生から6分後の午後2時52分に自動的に起動し、その11分後の午後3時3分に停止したとされています。
このときの停止について、東京電力は、運転員が手動で行ったもので、当時、1号機の原子炉を冷やす水の温度が急に下がっていたことから、原子炉の損傷を防ぐために手順書に従った操作だったと結論づけました。
また、記録では、津波が到達したあとの午後6時18分と午後9時30分に非常用復水器を起動する操作が行われていますが、データの解析の結果、実際には動いていなかった可能性があるということです。
東京電力は、非常用復水器がどの程度機能していたか、現時点では判断できず、引き続き運転員からの聞き取りやデータの解析を行って検証するとしています。
一方、地震発生からおよそ30分収録されたデータには、1号機から3号機まで、いずれも非常用電源などの安全装置の動作や原発の主要な設備に異常は見られなかったということです。
東京電力は今月16日、地震直後の運転記録などを公表しましたが、原子力安全・保安院がさらに分析を加え、原発の安全性への影響評価も行ったうえで報告するよう指示していました。

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