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5月19日のニュース

津波に襲われる原発 写真公開

東京電力は、3月11日の地震のあと、大規模な津波に襲われる、福島第一原子力発電所の写真を公開しました。
公開されたのは、原発の敷地内の2か所から東京電力や関連会社の社員が時間を追って写した、合わせて17枚の写真です。
原発には、地震の当日、午後3時27分に高さ4メートルほどの津波が、その8分後の午後3時35分には高さ15メートルほどの津波が押し寄せ、非常用ディーゼル発電機が止まり、電源が失われました。
写真のうち、4号機の近くにある集中廃棄物処理施設の4階から写された11枚は、カメラに搭載された時計によると、3月11日の午後3時42分から15分間のもので、茶色く濁った海水が燃料タンクや車を短時間のうちに飲み込んでいく様子が写されています。
押し寄せてきた海水は、1分後には海抜10メートルの場所にある高さ5.5メートルの重油タンクと高さ4.3メートルの軽油タンクを水没させ、付近に止まっていた車を押し流しました。
その1分後には、今度は引き波が始まり、午後3時57分には再び2つの燃料タンクが姿を現しましたが、建物の壁は割れ、車は1台が逆立ちした形で残されたほかは見えなくなりました。
一方、5号機近くの高台からの写真には、海沿いにある燃料や水が入った3つのタンクが津波に襲われる姿が写されています。
津波は防波堤を乗り越えて到達し、およそ10メートルの高さがあるタンクを上の部分まで水没させ、7台ほどの車を飲み込んでいった様子が見てとれます。
その後、波が引くと、2つの燃料タンクは山側に流され、元の場所に残った圧力抑制室の水を保管するタンクも、下の部分がねじれるように大きくへこんでいるのが確認できます。

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