東京電力 福島第一原発事故 関連ニュース

5月17日のニュース

1号機 地震後の状況は

地震のあと、東京電力福島第一原子力発電所の1号機では何が起きていたのか。
16日に東京電力が公開した、原子炉のデータや運転日誌、それに、事故直後の緊迫した様子がうかがえる、中央制御室のホワイトボードに書き込まれた対策などから、状況を再現します。
地震が発生したのは、3月11日午後2時46分。
1号機の運転を行う中央制御室のホワイトボードには、同じ時刻に「自動停止に成功」と記載されています。
同時に、非常用の発電機も自動起動。
そのときの様子が、原子炉内の圧力の変化を記録した紙に残されています。
自動停止によって原子炉の外とつながる配管の弁がすべて閉じられ、圧力が通常の運転中よりも高くなり、地震発生から6分後の午後2時52分、「非常用復水器」と呼ばれる安全装置が自動で動きます。
これは、原子炉の蒸気を抜いて水に戻し、再び原子炉に注水するための装置で、水を流すための弁が自動的に開いたとしています。
ところが、この「非常用復水器」は、僅か8分後の午後3時ごろには停止していました。
東京電力が定めている原子炉が停止した際の運転手順では、原子炉を冷やす水の温度が1時間に55度以上下がる場合には、原子炉の損傷を防ぐため、非常用復水器を止めるとされています。
原子炉の温度のデータでは、午後3時の水温は100度から150度程度と、自動停止から15分程度で100度以上下がっていました。
このため東京電力では、「運転員が手動で停止させた可能性がある」として、さらに調査しています。
その30分後の午後3時37分、異常が起きます。
中央制御室のホワイトボードに「SBO」の文字。
「SBO」は「ステーションブラックアウト」の略で、外部からの電源のほか、非常用の発電機も含めて、原発で使える電源がすべて失われたという意味です。
ちょうどそのころ、福島第一原発が津波に襲われていました。
非常用の発電機の海水ポンプが水につかり、使えなくなったとみられています。
その結果、電源を必要とする非常用の冷却機能はいずれも起動せず、温度や圧力、それに水位のデータもすべて取得できなくなりました。
これに対し、午後3時に止まった非常用復水器は、本来、電源がなくても動きますが、再び弁が開けられたのは午後6時18分。
津波が来てからおよそ3時間にわたって、原子炉に水を入れる機能がすべて失われていたことになります。
しかし、冷却機能の最後のとりでである非常用復水器は、その後も起動と停止を繰り返していました。
再起動から僅か15分後に弁が閉じられています。
東京電力では、誰が弁を閉めたのか、自動で閉まったのか、分からないとしています。
さらに、2度目の再起動は午後9時半でした。
このとき、ホワイトボードには、非常用復水器で水が冷やされているときに出る蒸気を確認したと書かれています。
この非常用復水器が最終的にいつの時点まで機能していたかは分かっていませんが、1号機は、残されていた記録では、翌12日の午前6時以降、水位が下がっており、最終的に燃料が溶融したことで発生した水素によって爆発を起こしています。

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