東京電力 福島第一原発事故 関連ニュース

5月13日のニュース

1号機“メルトダウン”で穴

  • 1号機

東京電力福島第一原子力発電所1号機で、核燃料が溶け落ちる、いわゆる“メルトダウン”が起きて原子炉に小さな穴が開いたとみられることが分かりました。
格納容器からは水が漏れている可能性があり、東京電力は「冠水措置」の方法を見直すとともに、漏れた水を原子炉に戻す循環の仕組みを検討するなど、工程表で示された作業の見直しを迫られています。
福島第一原発1号機では、原子炉の水位が、核燃料が完全に露出するレベルよりも低い位置にあることが分かり、東京電力は12日、燃料の大半が溶けて下に落ちる、いわゆる“メルトダウン”が起きたとみられることを明らかにしました。
原子炉の表面温度などから燃料は冷えているとみられますが、原子炉の底に穴が開いて、格納容器に水が漏れ出し、さらに格納容器からも原子炉建屋などに水が漏れているとみています。
1号機では、原子炉の冷却機能を回復させようと、工程表で示された、格納容器を水で満たす「冠水措置」の実現に向けて、注水量を増やしています。
しかし、注水量を増やしたとしても、本当に水が増えるのか、そもそも予定していた位置に燃料が存在しないことから、「冠水措置」そのものに意味があるのかなど、東京電力は見直しが必要だという見解を示しています。
このほか、原子炉建屋などに漏れた水から放射性物質を取り除いたうえで原子炉に戻す、循環の仕組みの検討も始めています。
東京電力は、今月17日に工程表の見直しを発表する予定ですが、思うように進まない原子炉の冷却機能の回復に向けた作業や、汚染水の処理など、次々に浮かび上がる課題に対し、どこまで具体的な対策が打ち出せるかが焦点になります。

5月13日のニュース一覧