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5月9日のニュース

東電社長“追加の補償行う”

東京電力の清水正孝社長は、福島第一原子力発電所の事故を受けて、9日、計画的避難区域になっている福島県の飯舘村などを訪れて謝罪し、追加の補償について今月中をめどにできるだけ早く行いたいという考えを示しました。
東京電力の清水社長は、9日、福島県の飯舘村、川俣町、田村市、南相馬市を相次いで訪れました。
このうち、計画的避難区域に指定されて今月下旬までにすべての住民の避難が求められている飯舘村では、菅野典雄村長らと20分間にわたって面会し、「原発の事故で村の方には大変なご迷惑をかけておわび申し上げます」と謝罪しました。
そして「一日も早い事態の収束に全力を挙げるとともに、補償問題に誠意をもって取り組みたい」と述べました。
これに対し、菅野村長は「どのような思いで村を去らなければいけないか現場に思いを寄せてほしい。全村避難は村にとって計り知れないリスクであり、誠意だけでは足りず、スピーディーできめ細やかな対応を求めたい」と要望しました。
また、村の幹部や議員からは、従業員を抱える中小企業にとって一世帯当たり100万円の仮払補償金だけでは会社を維持できないなどとして、清水社長に対し、追加の補償を求める声が相次ぎました。
清水社長は、面会のあと報道関係者に対し、追加の補償について「関係機関と調整のうえ、今月中をめどにできるだけ早く行いたい」という考えを示しました。
また、一部の地域が「警戒区域」などに指定されている田村市では、謝罪に訪れた清水社長に対し、面会した冨塚市長が「原発事故を早く収束させて市民の不安を解消してほしい」などと訴えました。
面会を終えた冨塚市長は「社長がなぜ今の時期にきたのか分からないが、償いは誠意ある補償しかない。市民のために一丸となって取り組んでいく」と話していました。

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