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5月6日のニュース

1号機 「冠水措置」へ注水増やす

東京電力福島第一原子力発電所の1号機では、格納容器を水で満たす「冠水措置」を本格的に進めるため、6日午前中から1時間当たりの注水量を6トンから8トンに増やしました。
注水量の増加に伴って、格納容器の圧力が低下すると予想され、今後は適切な注水量の見極めが求められます。
福島第一原発の1号機で格納容器を水で満たす「冠水措置」について、経済産業省の原子力安全・保安院は、水で満たされても強度は保たれるとする東京電力の評価はおおむね妥当だとする判断を5日に示しました。
これを受けて東京電力は、格納容器に本格的に水を満たすため、午前10時ごろから原子炉への注水量を1時間当たり6トンから8トンに増やしました。
注水量の増加に伴って、温度が下がることで格納容器の圧力が低下すると予想され、東京電力は、圧力が異常に低下して内部に空気が入り込み水素爆発が起きる危険性をできるかぎり抑えたいとしています。
今後は原子炉の安定的な冷却に向けて、格納容器の状態を注意深く監視しながら適切な注水量を見極めることが求められます。
一方、冠水措置を進めるうえで欠かせない水位計の設置など、原子炉建屋内部での作業を本格的に進めるため、東京電力は5日、建屋内の放射性物質を取り除く空気浄化装置を設置しました。
設置のために5日に建屋に入った13人の作業員の被ばく量を、東京電力が調べた結果、3.16ミリシーベルトから0.31ミリシーベルトだったということで、当初計画していた3ミリシーベルト程度に抑えられたとしています。
東京電力は、6日午後10時ごろに空気浄化装置をいったん止めて、放射性物質の濃度を測定し、効果を確認することにしていて、浄化によって濃度が20分の1程度に下がれば、8日にも本格的に作業を始めたいとしています。

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