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4月30日のニュース

汚染水移送 ポンプ増強で再開

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東京電力福島第一原子力発電所の事故で、特に放射性物質の濃度が高い2号機の汚染水の移送は、保管先の施設に問題がなければ、30日からポンプを2台に増やし、これまでの倍のペースで移送を再開する予定です。
一方で、3号機の汚染水が増えてきているという新たな問題も浮上し、東京電力は、3号機と移設先の施設をつなぐホースの設置を始めるなど、汚染水を移送するための検討を始めています。
福島第一原発の2号機では、トレンチと呼ばれるトンネルにたまった高濃度の汚染水を、集中廃棄物処理施設へ移送する作業が19日に始まり、これまでにおよそ2400トンが移されました。
東京電力は、汚染水を保管している施設などに異常がないか確認するため、29日、移送作業をいったん打ち切り、施設やホースに漏れがないか点検を行ったということです。
問題がないことが確認されれば、30日にもポンプを1台から2台に増やし、これまでの1時間に10トンから、倍の20トンのペースで移送を再開し、来月中旬を目標に1万トンを移送する計画です。
一方、3号機の汚染水が増えてきているという新たな問題も浮上しています。
3号機のトレンチでは、この1週間で10センチ余り水位が上昇し、29日午後6時の時点で、地面からの高さは93センチと、移送開始の目安の1メートルを切っています。
このため、東京電力では、トレンチから汚染水があふれることを防ぐため、3号機と集中廃棄物処理施設をホースでつなぐ作業を進めており、移送に向けた検討を始めています。
さらに、移送が順調に進まない場合などに備えて、高濃度の汚染水をためておける仮設のタンクを用意し、地面に埋めたうえで、鉛で遮蔽するなどしたホースを使って移送することも検討しているということです。

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