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4月24日のニュース

4号機燃料プール 耐震策検討

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、爆発によって壁が激しく壊れ、耐震性に懸念が出ている4号機の使用済み燃料プールについて、東京電力は余震に備え、プールの底を下の階から複数のコンクリート製の支柱で補強する案など、耐震性を高める対策の検討を急いでいます。
福島第一原発の4号機の使用済み燃料プールには、核燃料を束ねた燃料集合体が第一原発の中では最も多い1535体あり、高い発熱によって水の蒸発が多く、特殊車両による注水が続けられています。
燃料プールを支える建屋の壁は、先月15日の爆発によって激しく壊れていて、東京電力では、耐震性などに懸念があるとして、水を入れすぎずに冷却しようと、23日から温度と水位を測りながら水の注入を行っています。
140トンの水を入れた23日は、注入前、83度と高い温度だったプールの水温が、注入後は66度に下がり、プールの水位も燃料の上3メートルから注入後は3.7メートルまで上昇したということです。
一方、懸念が出ているプールの耐震性について、東京電力では、無人ヘリコプターで撮影した建屋の映像などを分析しながら、プールの底を下の階から複数のコンクリート製の支柱で補強する案などを検討しています。
東京電力によりますと、プールの底を支える部分は原子炉建屋の2階部分にあたり、付近の放射線量の値などから人が中に入ることができるレベルだということですが、長時間の作業が可能かどうか、今後、慎重に見極めるとしています。
4号機の使用済み燃料プールの耐震性の補強については、東京電力がまとめた事故の収束に向けた工程表の中で、ことし7月ごろまでに工事を終えたいとなっています。
しかし、余震はいつ発生するか分からず、プールの冷却のために水を入れすぎると重さで建屋そのものの健全性が失われるおそれもあり、東京電力は、できるだけ早く補強工事を始めたいとしています。

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