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4月19日のニュース

高濃度汚染水“移送は順調”

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東京電力福島第一原子力発電所の事故で、2号機のタービン建屋やトレンチと呼ばれるトンネルにたまっている高濃度の汚染水について、東京電力は19日、「集中廃棄物処理施設」への移送を始めました。
移送は順調に進んでいるということですが、午後6時の時点では、トレンチの水位は移送前とほとんど変わっていないということです。

福島第一原発では、建物の中や敷地内で放射性物質に汚染された水が大量に見つかっていて、東京電力の推計で合わせて6万7500トンあるとされ、復旧作業の妨げとなっています。
このうち、特に2号機のタービン建屋の地下やトレンチにたまっている2万5000トンの高濃度の汚染水は、原子炉への水の注入に伴って今後も増加が予想されるほか、海への流出のおそれもあり、緊急に移す必要が出ています。
このため東京電力は、これらの汚染水のうちおよそ1万トンを、4号機の近くにある「集中廃棄物処理施設」に移して保管する計画で、汚染水の移送や保管にあたって水漏れが起きないよう安全対策を進めていました。
その結果、汚染水を送る手順や安全確保の対策について、経済産業省の原子力安全・保安院から問題ないという判断が出され、東京電力は、19日午前10時8分、汚染水の移送を始めました。
移送は、2号機のトレンチから「集中廃棄物処理施設」までおよそ800メートルをホースで結んで行われ、開始からおよそ20分後に、汚染水が施設まで来たことが確認されたということです。
東京電力によりますと、汚染水の外部への漏れはなく、移送は順調に進んでいて、午後6時の時点でおよそ96トンを移した計算になるということですが、トレンチの水位は移送前と比べほとんど変わっていないということです。
東京電力は、ポンプを使って24時間態勢で作業を続け、完了までおよそ26日間を見込んでいるということです。
今回の移送にあたっては、施設側の安全対策として、壁のひび割れをセメントで埋める「止水」や、地下水に流れ出ないように汚染水の水位を管理すること、汚染水の漏れがないか地下水のモニタリングを行うことなどを挙げています。
また、汚染水を送るホースは、極力、タービン建屋の中を通すとともに、強い放射線にも耐えられる材質にするなど、建物の外への流出を防ぐ対策などを行ったということです。
原子力安全・保安院は、今回の移送について、原子炉等規制法に基づく「危険時の措置」として必要だと判断し、移送の計画や安全確保の対策を確実に実施するよう、東京電力に指示しました。

汚染水の移送は、原発を安定化させるための復旧作業にとって不可欠な作業ですが、今回2号機から移されるのは一部にとどまり、すべての高濃度の汚染水が建物から移送されるわけではありません。
東京電力は、先に示した工程表で、汚染水の保管とともに放射性物質などを取り除く処理をしたうえで、原子炉を冷やす水として再利用するシステムを、ことし7月をめどにつくる計画です。
今回の移送は、工程表どおりに作業が進められるかどうか、今後を占うことになります。

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